2017年5月15日月曜日

葦の地方(二)

   葦の地方(二)

電気溶接の
あの遮光(ヘルメツ)面をかぶると
みんな揃つて化物みたいだ。
どこにお父さんがゐるのかわからない。
菫色の跳ねつかへる花火を浴びて
お父さんによく似た人が
あつちを向いて仕事をしてゐる
お父さんと呼んでみたが
その人にはきこえない。
こんなに杳(とほ)い杳いところまで
僕が蹤いてきてゐる なんて
その人思へないんだ。


「電気溶接」は、電気的エネルギーを利用する溶接法。アークによる熱を利用するアーク溶接=写真、wiki=や、電気抵抗による発熱を利用する抵抗溶接があります。

溶接する母材と電極棒の間または2本の電極間にアークを発生させ、生ずる高温を利用するのがアーク溶接。直流・交流の双方が使われます。電極棒が溶接棒を兼ねる消耗式と、炭素またはタングステンを電極とする非消耗式があります。

抵抗溶接は、溶接部に大電流を流し、これによって生ずる抵抗熱で接合部を加熱して、同時に大きな圧力を与えて金属を溶接します。

*子供の口を通して「葦の地方」が語られている。「お父さん」の働いてる場所は「杳い杳い(とおいとおい)ところ」である。《安》

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